*公共事業・コラム『夜の楽しみ』*

 夜の楽しみ――――。それは千差万別、個人の嗜好に影響されるものである。
 この度コラム題材に取り上げられたので藩国内でアンケート等をとってみた。そこで上がった『夜の楽しみ』は以下の通りとなる。

*酒
*風呂
*藩国内での雑談
*仕事
*狩り

 後半になればなるほど意味不明な意見が出た次第ですが、たけきの藩国らしいといえばらしい結果だと個人的には思う。因みに自分自身の楽しみは『風呂』であるが他も興味深いので色々と語ってみようと思います。

■酒

 どういうわけかたけきの藩国では酒飲みが多い。藩王が飲むという話は余り聞かないが、摂政は年がら年中飲んでいる。たまに酒が抜けていると周りが驚愕するほどの確率でアルコールが体内に存在している。無論その愉快な仲間達もいつも元気に飲みまくりであるから、一概に夜だけの楽しみとは取れないかもしれないが、夜には夜の昼には昼の楽しみ方があると飲んだくれたちは主張する訳である。

 夜のたけきの藩国。
 基本的に静かである。田舎であるともいえるが、四季があるというのは非常に風流で、春は夜桜、夏は蛍、秋は紅葉、冬は雪景色を眺めて酒を飲む。
 別に酒を飲む人間の為ではないが、少ない予算を割いて夜桜のライトアップなどもするので意外と良い季節になると藩国内の国民もこぞって夜に外で風流を満喫する。それに無論酒飲み達も混じる。

 飲まれる酒は個人の好みによる訳だが、自分自身は芋焼酎が好きである。たけきの藩国の特産はじゃがいもであり、サツマイモではないので国内で作られる芋焼酎は実は数が少ないが、細々と愛好家の為に片隅で作られている芋焼酎はいける。独特の風味が苦手という人もいるが、慣れると嵌る。もっと沢山の人に知ってもらおうと匂いを押さえたものなども開発されていたりするが、此方はあの独特の風味が好きだという愛好家には不評であったりするので困ったものである。
 原材料の芋の種類によって風味も変るので現在藩国内では細々と試作品が出回っていおり、愛好家の中で批評会等を行いひっそりと品種改良を続けているのだ。
 因みに黒糖焼酎なども出回っているが、此方は他の土地から流れてきているもので藩国内では生産されていない。此方は口当たりがやわらかく癖が少ないのだが、如何せん流通が少なく、生産も限られた土地でしか認可されていない(らしい)ので弱冠マイナーである。しかし口に入れる機会があるのなら是非試して頂きたい一品である。

 他にも日本酒等も絵的にイイ。酒の質によって一番美味しく飲める温度が違うので飲む際に色々試してみるといい。最近はラベルに親切に書いてあったりもするのだが。余談だが『冷や』というのは『常温』の事を言うらしい。自分は知らずにずっと冷蔵庫で冷やしておりました…。個人的には人肌燗とかぬる燗が風味が増していいと思うのですが、この辺は色々な人と飲み比べて意見を言い合うのもいいですね。こういったコミュニケーションも酒の楽しみだと思いますが、飲みすぎも程々に。

■風呂

 実は藩王の立てた家に露天風呂があるのですって!お願いしたら多分貸してもらえると思いますよ。
 とまぁ、1日の疲れを癒すのに一番は風呂。コレはいい。別に昼も入って構わないのだが、此処は夜に入るのが良いのです。1日の疲れを汚れと共に落とし。新たな朝を迎える為に是非楽しんでいただきたいです。

 因みにたけきの藩国には温泉があります。銭湯もあります。個人の家に露天風呂とかもあっちゃう訳で、結構風呂天国ですね。

 此処で珍しいのは公共浴場であり、今は懐かしき煙突の風景が藩国内ではちらほら見られます。無論家風呂が普及している中決して繁盛してると言えないが、昔ながらのコミュニケーションの場として活用されている。営業時間は24時までと言うのも有難いですね。
 余談だが銭湯の壁に描かれているタイル絵は藩国絵師の手によって定期的に変えられるのでそれを楽しみに銭湯に来る人間も少なくない。時折仰天するような絵が出来上がっていたりするので、ごらんになりたい方は是非銭湯へ足をお運び下さい。どの公共浴場でも牛乳・コーヒー牛乳・フルーツ牛乳は常備しています。一体誰のこだわりなのかは謎でありますがね。

 温泉に関しては藩王のご自宅へ…というのもアレなので藩国に点在する温泉のご紹介を。基本的に露天が多いようでどういうわけか藩国の竹林で温泉が掘れてしまう事が多い。山側に竹林が多いことが原因であると思われるが、温泉に入ろうと思うと弱冠市街地から離れた所へ出かけねばならないのが難点といえば難点。ですので週末など特別な日に出かけるのをお勧めします。
 人間以外の森の生き物達も温泉に入りに来ます。コレに関しては寧ろ人間がお邪魔させて頂いてる状態なので一緒に仲良く入りましょう。運が良ければパンダとお風呂に入れるかもしれません。
 現在はたけきの藩国内で向日葵畑がみっしりと出来上がっているので山の上から見る藩国も実に綺麗なものだと思います。
 現実逃避に風呂に浸かりに来る人間が多いのか現在弱冠混雑していますが夜間は比較的空いているので是非行ってみるといいでしょう。卵を持参すれば温泉卵が出来ます。藩王のご自宅露天風呂で温泉卵を作ると『伝説の温泉卵』になるという噂もあるのでこれは是非藩王に検証していただきたいものです。

 此処までかいたら見劣りするかもしれません、家の個人風呂でも十分楽しめますよ。
 半身浴をしてもよし、好きなアロマを入れるも良し、風呂の中でストレッチをするも良し。因みに檜風呂とか高価な風呂をお持ちの方もいらっしゃいますが手入れが面倒なので個人的には遠慮したいです。ちゃんと手入れすれば長く使えますが、痛みが早いので大変ですしね。
 貧乏な我が家の風呂は普通の風呂ですが、こどもの日には菖蒲を入れたり、冬至には柚子を入れたりと貧乏ながら楽しんでおります。ゆっくり湯に浸かって1日を思い返し、疲れを癒すのに矢張り風呂が一番だと思います。シャワーだけとかじゃなく、通年湯船に浸かるのが東国人には多いのは国柄でしょうかね。疲れが抜けてゆく気がします。風呂天国万歳!

■藩国内での雑談

 意外とたけきの藩国夜になるとポロポロ集まってワイワイガヤガヤが多い。一人者が多い所為か、酒を片手に雑談、藩国方針会議等行われるわけで、夜間の微妙なテンションで決まった企画など物凄い勢いだったりする。自分自身基本的に早ね早起きなので余り夜間まで参加はしないが、後で議事録などを見ると参加しなかった後悔したりもする。

――――ある朝起きたら藩国の案内看板(サイトTOPページ)が褌摂政になっていた。

とか。

――――ある朝起きたら藩国の案内看板(サイトTOPページ)が全裸のガンパレードブルー参加組みになっていた。

とか、一体何が起こったのか解らない事が多い。議事録もなにやら曖昧で明確に誰が言い出したとかは(故意かもしれないが)書かれていない。こんな恐ろしい事があって良いのだろうか。ただ、皆が日ごろの愚痴や、楽しかった思い出なんかを語れる場所があるのはいい事だとおもいます。
 公共事業への企画の相談や、藩王が国民の意見を回収するのもこの場が多い。グダグダになることもあるが、基本的に皆親身になって考えてくれるので今回のコラムもこの場所で皆に意見を聞かせて頂きました。

■仕事

 個人的に楽しみか?と思ったが、楽しくしている人もいる様なので入れてみた。まぁ、邪魔されず個人的に仕事をするのは夜がいいような気もしますし、他国に連絡を取るのもこの辺の時間帯が意外とスムーズだと思う。
 ただ、護民官長と藩王は働きすぎなので少しは手を抜くとか周りに振るとかしたほうがいいと思うよ。

■狩り

 レッツハンティング!余り公に書くとアレだが、たけきの藩国に所属するソックスハンター部隊は基本的に夜活動らしい。そして自分自身ソックスハンターではないので余り詳しくは知らない。が、ちょっと話を聞く限りでは昼間は風紀委員の監視が厳しいために活動できないが、夜は比較的個人の仕事をしている人間(上記の仕事が楽しみ★の人)が意外と多いので細々と活動をしている。

 例えばクリスマス。
――――夜に使用済みの靴下を吊るしておくとプレゼントと交換してくれるらしい。
 という話が流行ったのは明らかにハンター部隊の仕業である。

 無論一方的に狩るだけでは狩の対象が減ってしまうので実はひっそり配布などもしているらしい。子供達に靴下のよさを布教し、『靴下を履く』という習慣を身につけさせるのもハンター達の大事なお仕事なのだ。モモの節句や端午の節句に子供達の枕元にそっと靴下が配布されているのは彼等の仕事の所為である。

 そして最も大事な仕事はハンター部隊育成である。コレに関しては夜が一番いいらしい。
 ハンター予備軍というのは意外とぽろぽろ存在する。そこで夜間独特のテンション(藩国内雑談の延長等)で一気に予備軍から部隊へ勧誘するのである。その為に酒の力を借りたり、公共浴場などのコミュニケーションを使ったりするので、意外と夜の楽しみも馬鹿に出来ない。ほっと一息つく瞬間――――本音がポロリの瞬間に勧誘し部隊へようこそ!な展開が多いのだそうだ。ソックスハンター侮りがたしである。一番夜のひと時を満喫しているのはハンター部隊なのかもしれない。

 

■おわりに

 という訳で夜の楽しみは色々ですね。ストレス発散もリラックスも人それぞれなのでこうやって並べてみると興味深いですね。参考にはならないと思いますがこんな素敵なたけきの藩国にいれて実に愉快だと思いました。

20080613 砂神時雨